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最終確認: 2026年4月出典 3

不動産投資利回り計算

物件価格・家賃・諸経費から表面利回りと実質利回りを計算します。不動産投資の収益性を判断するための基本ツール。

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このツールについて

『利回り8%の物件は本当に8%のリターンを生むのか』という不動産投資の最大の落とし穴を可視化するツールです。物件価格・月額家賃・空室率・年間諸経費・購入費用を入力するだけで、『表面利回り(見た目)』と『実質利回り(本当)』を一発算出。さらに『年間家賃収入(空室考慮)』『年間純収益(NOI)』『投資回収年数』も同時表示。『広告の表面利回りと実質利回りの差』を数字で理解し、『この物件は本当に購入すべきか』という冷静な判定基準が手に入ります。

計算の仕組み

不動産投資の利回り計算は3段階。①表面利回り=『年間家賃収入 ÷ 物件価格』。2,000万円の物件で月10万円家賃なら『120万円÷2,000万円=6%』。②実質利回り=『(年間家賃-年間諸経費) ÷ (物件価格+購入諸費用)』。年間諸経費20万円を引いて『(120-20) ÷ (2,000+80) = 100÷2,080 ≈ 4.8%』に低下。③さらに『空室率10%』を考慮すると『年間家賃120万円 × 90% = 108万円』になり、『(108-20) ÷ 2,080 ≈ 4.2%』と表面利回りの3分の2に縮小。この『6% → 4.2%』という現実のギャップが多くの不動産投資家を悩ませます。

使用例

『広告表面利回り8%』に騙されるパターン(都心ワンルームマンション)

見た目は良いが実質利回りは半減。『利回り詐欺』の典型例

入力値:
  • propertyPrice: 4000
  • monthlyRent: 27
  • vacancyRate: 15
  • annualExpenses: 80
  • purchaseCost: 150
結果: 表面利回り8.1%、実質利回り3.9%、年間NOI156万円、回収年数25.6年

4,000万円で月27万円家賃=年間324万円。表面利回りは『324÷4,000=8.1%』と魅力的に見えます。しかし年間諸経費80万円、空室率15%を考慮すると『(324×0.85-80) ÷ 4,150 ≈ 3.9%』に急落。『25年かけてやっと回収』という投資効率の悪さが露呈。銀行ローン金利2~3%を考えると『ローン金利で全く利益が出ない悪質な投資』であることが分かります。

リアルな『実質利回り5%』物件(地方一棟アパート)

広告は控えめだが実質利回り5%は健全な投資。築古・地方だが実行可能

入力値:
  • propertyPrice: 1500
  • monthlyRent: 12
  • vacancyRate: 8
  • annualExpenses: 40
  • purchaseCost: 60
結果: 表面利回り9.6%、実質利回り5.3%、年間NOI80万円、回収年数18.8年

1,500万円で月12万円家賃(複数戸)=年間144万円。表面利回り9.6%ですが、実質利回りは5.3%。年間純収益80万円ですが『ローン月3.5万円(年42万円)』を引くと『実質年間利回りは(80-42)÷1,500 ≈ 2.5%』。ただし『給与給料とは別の不労所得38万円(月額)』が毎年生まれる構図。定年後の『年間460万円の収入源』になる価値がここにあります。

ハイリスク・ハイリターン物件(新築・高利回り)

高い家賃が将来低下する可能性。見かけの利回りと実現性のズレ

入力値:
  • propertyPrice: 2000
  • monthlyRent: 20
  • vacancyRate: 20
  • annualExpenses: 60
  • purchaseCost: 80
結果: 表面利回り12%、実質利回り5.6%、年間NOI112万円、回収年数17.9年

2,000万円で月20万円家賃=年間240万円。表面利回り『240÷2,000=12%』は極めて高い数字。ただし『空室率20%』(築古・立地悪)を考慮すると『(240×0.8-60) ÷ 2,080 ≈ 5.6%』に低下。新築時の家賃が高いが『3年後に空室率25%に悪化』『家賃を月18万円に値下げ』というシナリオなら『年間216万円×0.75 = 162万円』に激減。『最初の5年は高利回り、その後急速に悪化』というリスク認識が必須です。

計算方法の解説

表面利回りと実質利回りの違い

表面利回り(グロス)= 年間家賃収入 ÷ 物件価格 × 100

実質利回り(ネット)= (年間家賃収入 - 諸経費) ÷ (物件価格 + 購入費用) × 100

投資判断には実質利回りを使うことが重要です。

よくある質問

使用のコツ

  • 『表面利回り ÷ 実質利回り』の比率が1.5倍以上なら『何か隠ぺいされている』と疑う癖をつける
  • 空室率は『最初から15~20%』と保守的に見積もり、『上振れしたら儲け』という心構え
  • 年間諸経費は『家賃の10%』を最低ラインとして計上。突発的な修繕でさらに上振れする想定が堅牢
  • ローン金利が高い場合『実質利回り>ローン金利+1%』という『プラスのレバレッジ』基準を守る
  • 新築営業の『高い利回り想定』は信用せず『築3年後の相場データ』『同じ地域の同年代物件の家賃相場』を調査
  • 定年までの『キャッシュフロー総額』で判定。表面利回り12%の悪質物件より『実質利回り4%の堅実物件の累積利益』が勝つケースはほとんど

関連する知識

参考文献

  • 不動産投資利回り計算ガイド(日本不動産投資家協会) - 日本不動産投資家協会
  • 実質利回り分析による物件選別2024年版 - 日本経済新聞マネー研究所
  • 不動産投資の税務と諸経費管理 - 税務大学校