最終確認: 2026年4月出典 3 件
配当性向・配当余力分析ツール【2026年版】
企業の配当性向と配当余力を分析します。増配余力や配当の持続可能性を判断する指標を算出。
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このツールについて
企業が利益のうちどれだけを配当に充てているか(配当性向)と、フリーキャッシュフロー(FCF)からの配当比率(FCF配当性向)を計算し、配当の持続可能性を判定します。配当性向30~50%は安定的で増配余力があり、100%超は危険信号です。高配当株投資の銘柄選別に不可欠で、減配リスク評価に直結します。
計算の仕組み
配当余力分析の基本公式は以下の通りです。【配当性向(%) = (配当金総額 ÷ 純利益) × 100】【FCF配当性向(%) = (配当金総額 ÷ フリーキャッシュフロー) × 100】【内部留保率(%) = 100 - 配当性向】例えば純利益100億円・配当金30億円・FCF80億円の場合、配当性向=30%、FCF配当性向=37.5%、内部留保率=70%となります。配当性向30%なら毎年70億円が内部留保で再投資に回り、将来の成長期待が持てます。
使用例
安定配当企業の典型例(大型銀行)
純利益500億円・配当金150億円・FCF400億円の場合
入力値:
- netIncome: 500
- totalDividend: 150
- freeCashFlow: 400
- sharesOutstanding: 10000
結果: 配当性向30%、FCF配当性向37.5%、DPS 15,000円、内部留保率70%
配当性向30%は健全で、利益の70%を内部留保で再投資できます。FCF配当性向37.5%も健全で、配当資金が現金から支出されていることが確認できます。増配余力も十分です。
成熟企業の高配当(電力・ガス等)
純利益80億円・配当金50億円・FCF60億円の場合
入力値:
- netIncome: 80
- totalDividend: 50
- freeCashFlow: 60
- sharesOutstanding: 3000
結果: 配当性向62.5%、FCF配当性向83.3%、DPS 166,667円、内部留保率37.5%
配当性向62.5%は高めですが、安定的な事業で成熟企業に適切です。FCF配当性向83.3%も健全。配当は持続的ですが、増配余力は限定的です。
危険信号の過配当企業
純利益50億円・配当金60億円・FCF30億円の場合
入力値:
- netIncome: 50
- totalDividend: 60
- freeCashFlow: 30
- sharesOutstanding: 2000
結果: 配当性向120%、FCF配当性向200%、DPS 300,000円、内部留保率-20%
配当性向120%超は極めて危険。利益を超える配当を出しており、内部留保がマイナス(資本食い潰し)状態です。FCF配当性向200%なら配当資金が現金で賄えていません。減配リスク非常に高い。
よくある質問
使用のコツ
- 3年の配当性向推移をグラフ化:増加傾向なら増配可能性、減少傾向なら減配警戒が必要です。継続的な上昇は配当の持続可能性が低下しているシグナルです。
- 利益成長と配当成長の乖離分析:利益成長10%に対し配当成長5%なら、配当性向は低下し増配余力が増大します。この乖離が長続きするほど増配期待が高まります。
- 配当利回りが高い場合の配当性向確認:配当利回り6%超は稀であり、通常は配当性向が高い企業です。100%超に近づいていないか確認が必須です。
- FCF配当性向が高い場合の警戒:FCF配当性向が80%超なら、配当余力が限定的で減配リスクが高まります。特に景気減速で現金流出が止まった場合、配当維持が困難になります。
- セクター別の配当性向比較:金融・食品・不動産は配当性向40~60%、ハイテク・医薬品は20~40%が一般的。同業他社との相対比較で割安度を判定します。
- 配当再投資計画への組込み:配当を再投資して複利を加速させる場合、配当性向が低い成長企業(配当利回り低い)を選ぶか、配当性向が安定している企業を選ぶか、戦略的に使い分けましょう。
関連する知識
参考文献
- 企業分析の基礎~配当性向と持続可能性の評価 - 日本証券アナリスト協会
- フリーキャッシュフロー分析による企業評価 - バリュー投資実践マニュアル
- 配当利回り6%以上の企業の減配リスク判定 - 日本取引所グループ