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最終確認: 2026年4月出典 3

実質賃金計算

名目賃金とインフレ率から実質的な購買力(実質賃金)を計算。昇給率とインフレ率の比較で実質的な給与変動がわかります。

万円
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このツールについて

名目賃金(給与手帳に書かれた額)の伸びと物価上昇率を比較し、実際の生活水準がどう変わるかを計算します。昇給2%でもインフレが3%なら、実質的には生活水準が低下していることになります。賃金交渉や貯蓄計画で購買力の変化を正確に把握するために必須のツールです。

計算の仕組み

5年後の名目賃金は「現在の月収 × (1 + 昇給率)^5」で計算します。一方、実質月収は「名目賃金 ÷ (1 + インフレ率)^5」で計算します。インフレが昇給率を上回ると、購買力が低下します。累積購買力損失は現在の月収で何個分のモノが買えなくなるか、という金銭化した損失額です。

使用例

昇給2%、インフレ3%の5年後

一般的な日本企業のシナリオ

入力値:
  • currentSalary: 30
  • raiseRate: 2
  • inflationRate: 3
  • years: 5
結果: 28.5万円、33.2万円、-5.0%、1.5万円/月

名目月収は33.2万円に増えていますが、実質購買力は28.5万円相当に低下しています。毎月1.5万円分の生活水準低下が5年間で発生していることになります。

昇給3%、インフレ2%の10年後

良好な賃上げシナリオ

入力値:
  • currentSalary: 30
  • raiseRate: 3
  • inflationRate: 2
  • years: 10
結果: 35.6万円、40.3万円、+11.8%、0円(むしろ購買力増加)

昇給がインフレを上回るため、実質購買力は35.6万円に増加します。10年で購買力が11.8%向上し、月額換算で3.5万円の生活水準向上が実現しています。

昇給0%、インフレ4%の3年後

給与停滞+急速なインフレ

入力値:
  • currentSalary: 30
  • raiseRate: 0
  • inflationRate: 4
  • years: 3
結果: 26.6万円、30.0万円、-11.4%、3.4万円/月

給与が全く上がらない一方、インフレが4%/年で進むと、実質購買力は26.6万円に低下します。毎月3.4万円分の生活水準が低下し、3年で累計10万円超の購買力が失われています。

計算方法の解説

実質賃金とは

物価変動を考慮した実際の購買力を示す指標です。名目賃金が上がっても、それ以上にインフレが進めば実質的な生活水準は下がります。

計算式

実質賃金 = 名目賃金 ÷ (1 + インフレ率)^年数

よくある質問

使用のコツ

  • 昇給率がインフレ率に追いつかないなら、給与交渉で昇給幅を大きくするか、インフレヘッジ資産(株式・不動産)への投資を検討すべきです。
  • 日本のインフレ率は2022年以降上昇傾向です。長期的には昇給率がインフレに対して見劣りする企業は、労働環境として見直す必要があるかもしれません。
  • 実質賃金の低下は個人の給与の問題だけでなく、企業の経営状態を示すバロメーターでもあります。昇給がない企業なら転職も選択肢になります。
  • 賞与(ボーナス)がある場合、月給だけでなく賞与の昇給率も考慮して計算すると、より正確な年間実質賃金が算出できます。
  • 配偶者と共働きの場合、世帯全体の昇給率とインフレ率を比較することで、家計全体の購買力変化が明確になります。
  • 退職後の年金受給では、インフレにより年金の実質価値が低下することに注意が必要です。事前に物価上昇シナリオをシミュレーションしておきましょう。

関連する知識

参考文献